2015年5月22日金曜日

矢田寺「ミニ遍路」(奈良県大和郡山市)


 奈良県大和郡山市にあるアジサイで有名な矢田寺に、ミニ遍路が復活しました。





 矢田寺のミニ遍路は大正時代につくられました。
 しかし手入れをする人が減るにつれ徐々に荒れていき、歩くことすら難しくなっていました。
 そこで四国に行けない方の為にと、矢田寺へんろみち保存会が90年ぶりに復活させた次第です。
「(四国に)行けない方がここでまわって心の満足をして頂けると。まぁそういう方も出てくるんじゃないかと喜んでおります。」とは住職の言葉。




 このミニ遍路は、矢田寺を中心に1周約5km、およそ2時間かけて山道を歩きます。
 88ヶ所あるそれぞれの本尊を模して造られた石仏を巡っていくことになるのです。
 石仏に手を合わせることで、四国遍路と同じ御利益があると言われています。
 また石仏それぞれの下には四国88ヶ所の御砂が埋められており、御砂踏みもできるとのこと。


 保存会の方々は地中に埋まった石仏を掘り起こしたり雑木を伐採したりと努められました。
 そして10年の月日をかけて当時の姿を取り戻したのです。
 また遍路道を整備しただけでなく、奈良市内まで一望できる見晴らし小屋も復活させました。


 保存会の山下さんは仰います。
「木とか草っていうのはいつでも作業(整備)できるんですよ。道はやっぱり人が踏み固めないと残って行かないですね。だからもう沢山の人に先ず来て頂ければ。それで自分で自然の良さとか、あるいは自分の為に歩くというつもりで来ていただくと、この道はどんどんまた残っていくと思います。」






0 件のコメント:

コメントを投稿